派遣の先生インタビュー
あゆみ先生
派遣保育士歴:3年目
京都府京都市 こども園勤務
#ママとして自分らしく働く
#自分が輝ける場所は絶対にある
#病気の母に頑張る姿を見せたい
今の働き方を教えてください
滋賀県のこども園や保育園などで約10年働いた後、出産を機に京都へ引っ越してから派遣保育士のキャリアをスタートしました。
現在、京都市内のこども園に勤務中。平日の週4日、9:00~16:00でお仕事させていただいています。
今年度は未満児のフリー担当となり、2つのクラスに入っています。
幼少期に「わたし、保育士になる!」と宣言していた?!
わたし、幼少期からピアノが好きだったんです。
実家に親戚から譲りうけたピアノがあって、物心ついたときにはピアノを触っていました。
きっと誰かに教えてもらったんだと思うんですけど、「さいたさいた♪(チューリップ)」とか「猫ふんじゃった♪」とか弾いていましたね。
中学校でもブラスバンド部でチューバやフルートを吹いたりして、音楽はずっと好きだったんですけど、「ピアノ演奏者になろう!」とか「ピアノの先生に!」という感覚は無く、それは難しいだろうな~と学生ながらに感じ取っていたようです。
そこで自分のピアノの実力を活かせる仕事はないかなと考えたときに、関連性がありそうだと思ったのが保育士だったんですよね。高校時代の先生の勧めもあって保育の道を選びました。
なので、幼少期からずっと保育士が夢だった!とか、計画的に進路を考えていた!というわけではなかったんですよね。
ただ、短大の頃に母園に実習に行くことになって、そこで保育園時代の友人と偶然再会して、その子から言われた言葉にびっくり!
なんと、5歳のときに「わたし、ここ(保育園)に戻ってくる!」ってその友人に宣言していたみたいなんです(笑)。
当の本人はまったく記憶にないのですが……(笑)。
つらく厳しい新卒時代
短大を卒業後は滋賀県の私立保育園に就職し、5年間働かせてもらいました。
目標だった保育士にはなれたんですけど、社会での厳しさを痛感した正直苦しい毎日でしたね。
何とか耐えることができたのは同期の存在。励まし合いながら乗り越えていきました。
今はその時の経験があるからこそ、後輩には声をかけてあげたいし、変化があれば察知してあげたいなって思います。
心が強くなくても素敵な先生はたくさんいるし、そんな先生が現場を離れちゃうのはもったいないですしね。誰にだって輝ける環境は必ずあると思います。
子育てと仕事の両立を模索……そして、ベルサンテと出会う
5年間の正職勤務後、二つの保育現場で経験を積み、その後、結婚・出産を機に京都に引っ越しました。
当時、出産後の働き方を考えていたときに、保育以外の仕事も考えたのですが、最終的に保育復帰を選択。
理由はやっぱり保育現場は、子どもの発熱や行事、急な休みに対しても理解があること。
ここ以上に母親のことを理解してくれる環境はないんじゃないかなと親になって改めて実感しましたね。
以前に公立園で勤務していた時に、ベルサンテの派遣保育士さんがいて、派遣の働き方を何となく知っていたのと、京都エリアの保育園事情は詳しくなかったので、ベルサンテさんに登録して相談にのっていただくことにしました。
正職員と派遣の違い、メリットは?
正社員歴が長かったこともあり、サポート的なポジションを担う派遣の働き方に慣れるまでに正直少し時間がかかりました。
自分よりキャリアの浅い先生とペアになったときに、つい先回りし過ぎてしまったことも……。
でも、今では派遣の働き方にもすっかり慣れて、多くのメリットを感じられています。
特にいいなと思ったのは、働く前に保育園の情報を知れること。
以前は家からの通勤距離やお給料、あとは園のホームページを見てなんとなく決めていましたけど、園の内部事情も把握したうえで勤務できるのはとっても安心。
勤務時間や働き方、退職についてのやり取りもベルサンテさんが園と交渉してくれるので実務的にも精神的にも負担が軽くなりました。
仕事面においても、残業がないこと、書類の分量や役割など、ワンオペ育児をする今の私にとって、派遣保育士はピッタリの働き方です。
冗談も言っちゃう信頼関係
今担当してくれているベルサンテのkanayamaさんは何でも話を聞いてくれます。
真剣な話もするけど冗談を交えながらコミュニケーションを取ってくださるおかげで気持ちが和むんですよね。悩んでいても深刻になり過ぎなくて済む、というか。
以前、仕事が辛くなった時期があって、kanayamaさんに冗談で「保育士辞めてラーメン屋さんで働こうかなって思ってるんですよ~」って電話で話したら、
「僕ラーメンめっちゃ大好きなんで、おススメの店紹介しますよ!」って返してくれて「ちゃんと辞めるの止めてくださいよ~」って笑い話になったり(笑)。
かと思えば、勤怠に関する話の時は分かりやすく説明してくれたり、真面目な相談にものってくれます。
働くうえで心強い存在がいることはとても有難く思っていますね。
「やっぱり、保育っていい」と思う瞬間は?
今は未満児のフリー担当で午前、午後でそれぞれ違うクラスに入らせてもらっています。
一人ひとりの子どもと関わる時間が限られているからこそ、子どもたちが自分に甘えてくれたり、心を開いて笑顔を見せてくれたりすると、「保育っていいな」って思います。
先日、小学生が職場体験に来てくれたんですけど、中にはお兄ちゃんお姉ちゃんに人見知りしちゃう園児もいるんです。
そんなときに私が「どうしたん?」って声をかけると不安そうだった顔がパッと明るくなっていつも通りの笑顔に戻ったんです。そんなときは「保育士やっててよかったな~」って思いますね。
あと、先日の長期休暇の後、甘えたモードになっちゃう子がいたので特別に膝の上に乗せて給食を食べさせてあげました。
ちょこんと座って安心しながら食べている様子をみると「素を出してくれているな~」って嬉しくなっちゃいましたね。
仕事で意識していることは?
子どもの想いを一つでも多く共感できるようになりたいなと思っています。
大人だとサッと流してしまう景色も子どもには見えていることがきっとたくさんあるんですよね。短い時間でも、ほんの小さなことでも、その子が見ているものを一緒に見たいな~って。
この間ある2歳の男の子がカレーの絵本を見ながら「ロウ(ルー)いれて~♪、おなべにおみず、たっぷりいれて~♪」って楽しそうに言っていたので「“水たっぷり入れること”知っているんや!すごいね~」って伝えたシーンがありました。
大人ならカレーを作るときにお鍋に水をいっぱい入れるのは誰もが知っているけど、子どもはまだ知らないじゃないですか。
きっとお家でお母さんが料理をしているシーンを見たのか、教えてもらったのか色んなことを想像したら「褒めてあげたい!」って思ったんですよね。
私、子どもたちにとっての “保育園のお母さん” でいたいなって思うんです。
自分が母親になったからこそ、お母さんの大変さもよくわかるし、子どもたちにとってママやパパが一番なのもよくわかる。
子どもたちが「お母さんに会いたい〜!」って言ったら「じゃあ私が保育園のお母さんになるね!」と抱っこしてあげると、子どもも安心して寄って来てくれます。
子育てとの両立は?
仕事と子育てとの両立は正直大変です。
でも今は週4日勤務にしてもらっているので、平日に一日休みがあることでリフレッシュできています。買い物に行ったり、作り置きの準備したり、体のメンテナンスで接骨院行ったり。
メンタル面でも、「自分の子どもに最近怒りすぎだな」とか気持ちをリセットする時間にもなっています。
ちなみに最近ハマっているのはYouTubeでのエクササイズ!お気に入りのチャンネルは、「なるねぇ【笑けるエクササイズ】」!ストレス発散にもなりますし、足がつらなくなりました!
保育士は体が資本なので、仕事のためにも毎日続けています。
未来はどんな先生に?
今のまま週4日勤務はキープしつつ、子どもが小学校に上がったら勤務時間を増やそうかなと考え中です。
保育士は続ける予定だけどたまに、大変だな、続けていけるかなって不安になっちゃうことも。
それでも保育士を続けられるのは、子どもたちと関わるなかでかけがえのない貴重な経験ができているなと実感できているから。
また行き詰まったときはkanayamaさんに冗談を交えながら励ましていただきます(笑)。
現場で働く限り、子どもの小さな発見を見逃さず発見できる保育士でいたいですね。
大切にしている言葉は?
「なんとかなる」
「自分なら大丈夫!なんとかなる」と言い聞かせることで乗り越えられることがある。そう思えるようになったのは母の影響です。
母はどんなときも「あゆみなら、できる!」って言ってくれて、進路を決めるときも、結婚するときも、「あゆみがやると決めたならやってみなさい」と背中を押してくれました。
今、母は病気を患って施設にいます。病気の影響で声を出せず、以前のように会話もできませんが、自分が保育士として頑張る姿が、母の生きる糧になればいいな。
【編集後記 fromあゆみ先生担当の保育コンシェルジュより】
今回の取材についてお話をした際にまず「お母さんに頑張っている姿を見てもらえたら元気になるかな?」と仰っていましたね。
絶対にこの記事を見てもらってくださいね!
きっとあゆみ先生の保育に向き合う姿を見て喜ばれることと思います。
出来上がった記事を見て思いました。「あゆみ先生らし~な~!」と。
「芯がある・貫き通す・途中で投げ出さない」という気持ちをお持ちだということをいつも感じていますよ。
気持ちが折れそうになった時、時に冗談でくだらない話をしていますが、半分本気で半分冗談です!「ラーメン屋さん紹介しますよ!」というのもそうですからね(笑)。
こんな私の話が気分転換になっているようであれば本望です。
素直で優しいあゆみ先生と接する子どもの中には、もしかすると「わたし、ここに戻ってくる!」と思っている子どももいるかもしれませんね。
そんな子どもたちが本当に戻ってきてくれたらさらに保育のやりがいを感じるかもしれませんね。その時まで現役でまだまだ頑張って下さい。
私もずっと応援しています!
from 保育コンシェルジュ kanayama
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インタビュー・構成 ・文 : 野間直樹
文 : 堀池恵美
写真 : 森下賢人
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